日本の皆様、いかがお過ごしですか?コロナウイルスの感染防止のため、全国休校とは驚きました。フィジーでは中国滞在14日前以降の人しか入国できず、中国人観光客が激減したために、経済的影響はとても大きいようです。
1 日常の生活
朝方は気温も下がり、心地よく眠れるのですが、6:30小鳥と山羊(家から離れたところに、牧場があります。)の鳴き声で目覚めます。日本でこのような贅沢な経験は、なかなかできないなぁと毎朝、思います。7時に小さなトースト1枚と、シリアル、目玉焼き、パパイヤ、ミルクティーの朝食をとり、7:45CharlesとTheresaの車に同乗し、Schoolに行きます。歩くと15分くらいかかり、しかも暑いので、このご好意には感謝するとともに、死守したいと思っております。
8:30~15:30は授業ですが、火・木はボランティアコースがあるので、17:30に終わります。夕方には暑さが収まるし、下校の途中に、地元野菜や果物の直売所が並んでおり、バナナ(8本で150円)等を買って帰ります。18:00には、Dinnerなので、遅れないようにしています。食事作りはTheresa、食器洗いはCharles、食器拭きと戸棚に収めるのはDarrylの担当です。フィジアンの男性は当然のように家事を手伝います。
しかし、私がいる間はCharlesを休ませてあげたいので、食器を洗うようにしています。その後シャワーを浴びて、部屋に戻ってもまだ、19:30くらいなので、信じられないくらい時間があります。そこからメールや日本のニュースをチェックし、予習復習をしても22:00には終わります。何しろ部屋が暗くて長くは続きません。初日に発した言葉がDo you have a lamp? 学生に卓上ランプは必須でしょうと思うのですが、フィジアンは目が良くて暗くても見える(ホント?)ため、卓上ランプは必要ないのだそうです。早速、電気屋さんに行きましたが、売っていません。有ってもやたら高い(10,000円くらい)。困っていたら学校のスタッフのKenさんが$25(1,375円)のを見つけてきてくれました。大感謝です。
このような状況なので就寝は22:00です。先日、白い壁を黒い物体が横切ったなと思い飛び起きてみると足の長~いSpiderが窓に張り付いています。夜中に顔の上に落ちてきたら発狂すると思い、スリッパで叩いて退治しました。翌日の夜はヤモリの赤ちゃんが出てきたので、また、退治しようスリッパでパッタンパッタン追い掛け回していたら、Theresaがどうしたの?と起きてきたので、流石、ヤモリをとは言えず、「Spiderが」と言ったら「Spiderは噛まないから大丈夫」と。そんな問題かなーと思っていたら、その内、ヤモリの赤ちゃんは私の部屋を出て行きました。こんな風で様々な活動をしつつ、ベッド入りますが、暑いし、目が冴えてなかなか眠れず、結局、睡眠時間は日本にいる時と同じくらいになります。
2 Kenさん
学生やスタッフから「Kenさん」と呼ばれて愛されている提憲治郎さんは、約20年前に単身でフィジーにやってきて、ホテルマンなどを経た後、現在はColors English Schoolに無くてはならない存在です。今年、71歳になりますが、15年前に日本にいる妻から「貴方を自由にしてあげます」と言われ離婚されたのだそうです。そこで婚活し8年前に現在31歳の妻を得て、2歳の女の子と1歳に満たない男の子のパパになっています。日本人は40歳も年下の妻をGetしたKenさんに「犯罪じゃないのと」驚きます。
元妻から「自由にしてあげます」と言って離婚されたことを彼は、善意に解釈しているようなので、私が「奥さんは貴方を自由にすると言うより、実はご自身が自由になりたかったのではありませんか?」と言わなくても良いことを言うと「そう言えば、元妻は離婚後すぐに再婚した」と言うのです。静かな水面に石を投げこんだようで、ごめんなさい!!です。
このKenさんが学生たちの面倒をとてもよく見て下さるのです。私もバスカードを欲しいです。お金を両替して下さい、ランプ(前述)が欲しいです等。Kenさんにお世話になっており、彼はこの学校の宝だと思います。
日本の食べ物が懐かしいようなので、持参した六花亭の「白樺羊羹」をお裾分けしたり、茨城の干し芋を分け合って食べたりしています。
3 ボランティア活動
私は、孤児院や貧しい方々への支援活動をする中で、英語力を身に付けるという一石二鳥を狙って、ボランティアコースを選択していますが、このコロナウイルスの影響で、東洋人の施設への受け入れが難しくなっているのだそうです。そこで、今日は、貧しい地域の子どもたちに、折り紙と鬼ごっこ教えるために、公園にやってきました。折り紙の飛行機を飛ばしたり、兜を被ったりしていると、子どもたちが30人以上集まってきました。そして折り紙を真剣に折った後、歓声をあげながら鬼ごっこをするなど、とても無邪気です。我々大人は、暑い中走り回って、汗だくで疲労困憊し、一時間ほどで退散しました。中には「折り紙を教えてくれて有難う」と握手を求めてくる子どもがいて、その折り目正しさに清々しい気持ちになりました。これをボランティアというのかどうか分かりませんが、子どもたちと触れ合えたことは収穫でした。
4 アクティビティ
(1) UGGの工場
一昨年にメルボルンで購入したUGGのスリッパの肌触りが良く、可愛くて気に入ったので、フィジーにUGGの工場があり、しかもオーダーメイドに対応していると知り、是非、見に行きたいと思っていました。ホストファミリーや先生に訊いても、知らないとの返答。この暑いフィジーで羊毛の靴やスリッパなんて無用ですから知らないのは尤もなことです。
そこで、前述した憲さんにお願して連れて行ってもらいました。広いスペースに色とりどりの羊の毛皮とブーツやバッグなどが陳列されています。「初日には買わないほうがいい」というKenさんの助言で、見るだけにしました。この日はマネージャーらしき人がたった一人で、客は一人もいません。コロナウイルスの関係で中国人観光客が激減したからだそうです。ダウンタウンの日本料理店もこの影響で閉店していました。マネージャーが今日だけ10%オフにすると言うのですが、来週も多分、再来週も10%オフでしょうから、オーダーするのは次回にしました。
(2) ファイヤーダンスショー
郷土芸能には、元々興味があるので、ナンディタウンのファイヤーダンスショーを見せるレストランに行きました。ショーが始まるまで、食事やお酒を飲んで待ちます。店員が殆どGayなので、歩き方やシナのつけ方がクネクネし、最大限に可愛く笑うので、この人たちのしぐさを見ているだけで、結構、楽しめます。
ショーは、原住民スタイルの男女がタイマツに火をつけて、クルクル回しながら、または、火の上を這って渡るなどして観客からチップを集めます。こういう時、日本人はチップを渡さない人が多いのですが、彼らの頑張りに対し、盛大な拍手を送るとともに、チップを渡すのが礼儀だと私は思います。
(3)アイランドツアー
紫外線アレルギーとはいえ、フィジーに来て海に行けないのは寂しいと思い、ツアーデスクには、くれぐれも日陰になる席を用意してほしいと頼み、本当に大丈夫ですかと念を押し、Students 6名で島を巡るツアーに出かけました。強烈な紫外線なので、日焼け止め、サングラス、つばの広い帽子、長袖、長パンツ、スニーカと完全防備し、おまけに船酔いするので酔い止めを飲みました。
船の中は、フルーツやスナック、飲み物が自由。海と空がコバルトブルーで、吹く風が優しく、うっとりしながら2時間たち、無人島に上陸しました。
ランチまでの一時間、皆はシュノーケリングに出かけましたが、私はすることがないので、フィジアンのおじさん二人が不器用にランチ用のナイフとフォークをナプキンに包んでいたので、手伝うことにしました。「どこから来たの?何しに来たの?いつ帰るの?」等会話がはずみます。「夫はいるのか?」「いない」と答えた途端、「この男が独身なので、結婚しないか?」と急に盛り上がり、Kenさんの逆パターンの話になりました。その男性もまんざらでもない様子で、その後、とても親切にしてくれました。フィジアンの男性は、家事をよくするようですし、平均寿命は60歳くらいだから、丁度いいかもしれません(笑)。
ランチの後、オプションのマッサージを受けることにしました。45分で$85(4,600円)を$70(3,900円)に値切ったのですが、結局は30分で終わりました。他の人も45分のはずが15分で終わったので、交渉して安くしてもらったそうです。時間が短くなっているのを気付かず、正規料金を支払っている観光客が沢山いました。しかし、マッサージ師の良心として、私の肩こりが酷く、しこりになっていたので、それをほぐそうとして、その部分を集中的にマッサージしてくれて、終わった後に、貴女は疲れているから、また、マッサージを受けたら良いと勧めてくれました。
その後、2時間かけてナンディに戻るのですが、船内ではアフタヌーンティーの提供やギター演奏などもあり、至れり尽くせりのツアーに皆、満足していました。これで$199(11,000円)は、安いと思いました。
夜中に痛痒さで目覚めました。ななななな~なんと、あんなに気をつけていたのに背中半分と足が日光湿疹で赤く腫れあがっています。常備薬を塗った後、じっくり考えたところ、マッサージ中に太陽が移動して、半身に日が当たってしまったようです。30分で止めてくれなかったらもっと酷いことになっていたかもしれません。自分の詰めの甘さにがっかりしています。
5 ホームスティ
金曜のファイヤーダンスショーを終えて家に帰ったら、とても賢そうな顔の男の子がいて、Charlesの甥のCharles11歳と名乗りました。大きいCharlesには弟が一人いますが、尊敬する兄のようになってほしいと願い、自分の最初の子どもに兄の名前を付けたのだと思います。美しい話です。私はかつてこんな賢そうな顔をした子どもを見たことがありません。将来、彼はおじさんを凌ぐ立派な男性になると思います。
彼の父はオーストラリアに単身赴任中で、義理の母親と妹のMarguerite(マーガレット)と三人暮らし。週末になると伯父さんの家で過ごしているそうです。
Darrylは幼い妹を亡くしていますから、幼い従兄妹の面倒をよくみていて、とても微笑ましく思います。
では、皆様、コロナウイルスの対応で大変ですが、ご自身も罹患しないようにお気を付けください。次回もお楽みに。(田中延子)