速報!!宇都宮市西原小学校での学校給食により児童等200名がノロウイルス食中毒を発症

ノロウイルスによる食中毒は、12月から3月の間に約8割発生しています。
しかし、今年は4月、5月になってノロウイルス食中毒の発生がとどまるところを知らない状況です。そのような中、NHK等によると、宇都宮市「西原小学校」の学校給食によって、少なくとも児童ら200人がノロウイルス食中毒を発症したと報道されています。
宇都宮市教育委員会や保健所からの、詳細な発表が市のホームページで見つけることができないため、報道情報から速報として以下に取りまとめました。
・原因施設名:宇都宮市立西原小学校
・原因給食提供日:発症が5/11夜→5/10か5/11の給食
・給食調理者:民間業者に委託
・病因物質:ノロウイルス
・調理従事者検便結果:栄養教諭又は学校栄養職員(以下「栄養教諭等」)を含む調理従事者6人のうち5人から、ノロウイルスを検出

<ノロウイルスの感染経路(推定)>
調理従事者(栄養教諭等を含む)6名中5名の検便からノロウイルスが検出しています。その5名の中には、給食を食べて感染した人と、先行感染し今回のノロウイルス食中毒の感染源となった人が少なくとも一人存在するのは確かでしょう。
それでは、その先行感染していた一人を犯人として特定する必要があるでしょうか。まったく、必要ありません。ノロウイルス食中毒の再発防止において必要なのは、感染経路を特定することなのです。
感染経路は、症状の有無に関わらずノロウイルスに感染し糞便からノロウイルスを排出していた調理従事者が、トイレ使用後の手洗い不足(ミス)で手指にノロウイルスを付着させたまま、調理に携わったことで給食を汚染したことです。
また、今回は給食を食べて感染した人も、次回は先行感染者として感染源になることは十分に考えられます。
以上のことから、全ての調理従事者は、自分が感染源になることを想定し、次の3点について強化する必要があります。
①健康管理の徹底(できれば、ご家族も)
②トイレ使用後、前室、盛付け前の手洗いの徹底
③和え物等の、そのまま食べる調理に携わる時の、手洗いと使い捨て手袋の正しい着用

(佐藤史郎)