語学留学つれづれ 4.アパート

ホームスティは利点が多い反面、当たり外れがあることについて、既に記述しましたが、私の経験では、2年目のバンクーバーでのホームスティがやや問題があり、途中からアパートに替えた経験があります。それを踏まえ、3年目からは、ホームスティとアパートを半々にしています。バンクーバーではホームスティを出て、レジデンスに移ったものの、男性3人の中に住むことになり、その後ブラジル人の夜遊びが好きな女性と同室になって、落ち着かずさんざんでした。

しかし、今回はそのことを、すっかり忘れて、アパートに移動したのですが、なんと、またまた、男性2人のところに住むことになってしまいました。

汚れているし、ゴミの山。おまけに周りに多くの学生が住んでいて、ちょうどホワイトナイトの日(メルボルンのお祭りで、ライトアップされ、オールナイトで遊べる日)だったので、ドリンキング&ダンシングでうるさく・・・・アロマの香り漂うヴェロニカの家とは大違いです。2時間ぐらい、落ち込んでいましたが、まず、布巾の洗濯から始め、次に食器籠の熱湯消毒、山のようになっているゴミを分別して捨て、ほこりだらけの床はモップで拭いたところ、かなり住みやすくなりました。

このアパートはツインの部屋が2つあり(私はツインの部屋に一人、男性は二人)、台所と居間、シャワールームは共用です。 同居人はフランス人のトーキー30代とネザーランド人(オランダ)ラスカル20歳で、親切な二人でした。

トーキーは、パスタを作ったからと分けてくれたり、時間のある時には、部屋の掃除をしてくれたりするようになりました。しかし、一週間ほどして、安い部屋を見つけたからと、引っ越してしまい、ラスカルと二人暮らしになってしまいました。

ラスカルがある日、ダンボール箱ひとつ食料品を買ってきて、「シェアして食べよう」と言うのですが、私の3倍くらい食べるので、あっという間に食料は底をついてしまいます。おまけに、使用した鍋や食器は放置、ゴミの分別はできない、買い物は毎回7,000円くらい買ってきて、使わなかった食料品は捨ててしまいます。生のマッシュルーム(500円相当)、1.8Lの牛乳がボトルに入ったまま、チーズやレタス等・・・・つまり、彼には、この食品が食べられるものか、食べられなくなっているものかの判断ができないのでしょう。私は、ラスカルの捨てたマッシュルームを使って、美味しいスパゲティを作りました。心配のあまり、夜ごと両親が電話をかけてきて、ママが悲鳴にも似た声で、「ラスカル、ちゃんと食べているの?」と叫んでいますが、まさかこんなにお金を無駄にしているとは思いもよらないことでしょう。

昨年のマルタ共和国で、同じアパートにいた、大学生の由佳(仮名)は、料理はできるのですが、後片付けと掃除が出来ず、食べ残したケーキが2週間常温に放置されていました。また、自分に利益をもたらさない人に話しかけたり、微笑んだりすると損をすると思っているらしく、アパートの住人とは、殆どコミュニケーションをとることはなく、おまけに去った後の部屋は、かなり散乱していたので、ブラジル人女性に「彼女は多くの問題を持っていた。」と言われました。私も含め諸外国の人々は、自分が出会った人で、その国の国民性を評価しますから、子どもや孫を海外に出す時には、1年間くらいみっちり掃除、洗濯、料理、一般常識を指導しておくことをお薦めします。

語学留学つれづれ 3.語学学校

学校はカプランインターナショナル英語学校(Kaplan International English School)と言ってメルボルン市の中心部にあるため、通学はトラムで約1時間かかります。しかし、日本とは異なり、座ることはできるので、私はこの通学を結構、楽しんでいます。

初日に英語力のレベルを測るテストがあり、出来が悪かったと落ち込んでいたのですが、なぜか、レベルの高いクラスに入れられたため、分からない単語が多く、必ず予習復習をしています。

クラスには、スペイン、チリ、ロシア、コロンビア、タイ、ベトナム、ブラジル、中国、サウジアラビア、そして日本人3人がいます。殆どの学生が、英語力を身に付けて、スキルアップし、よい仕事を得る目的で来ており、遊学気分で来ているのは日本、中国、韓国の若者のみです。特に、2月末になると、春休みを利用して留学してくる日本の学生が増えてきますが、中には、授業をサボって、観光やショッピングに精力を注ぐ者もいます。1か月にかかる費用は学校とホームスティで40万、旅費で15万、小遣い20~30万円くらいですから、約80万円を無駄にしていることに、親は気づいているのでしょうか?

また、私と同時期に高知県から来た、「ともこ(仮名)」という、21歳の娘がいます。高校卒業後、ウエイトレスのアルバイトをして貯めたお金で、ひと月英語を学び、その後はオーストラリアで働く、英語がペラペラになるまでは帰らない、オーストラリアで彼をゲットすると言う意気込みですが、日本語、礼儀、食生活がめちゃくちゃなので、「ともこは英語を学ぶ前に日本語を学ばなくてはならないのでは?」と言っています。2週間後にはホームスティを出なくてはならないのに、家も仕事も見つからず、詰めの甘さを密かに心配しています。オーストラリアにはワーキングホリディの制度があるので、このような日本の若者が少なからずいますが、外国でお金を稼ぎ生活するのは、そんなに甘くはありません。その点ベトナムやタイの人たちは、大学出であってもカレーや春巻き作り、皿洗い、出前等、しかも低賃金も厭わずに働いています。これだけの覚悟がないと他国で働くことはできないと思われます。この4年間、留学してくる日本の若者を見てきましたが、残念ながら、日本の将来は、危ういと思うことが、多々あります。

また、面白いのはサウジアラビア人です。バンクーバーの時にも、メッカを守るポリスマンが国のお金で英語を学びにきていました。中には真面目に学ぶ人もいましたが、多くは、過程は重要ではなく結果だけを求めるので、人の答えを盗み見て自分が考えたかのように発言したり、プライドが高いので、明日にでも上のクラスに行くと豪語したりして、先生もクラスメイトも苦笑いしていたのですが、今回もまた、サウジーの男性が入ってきて、写メで答えを盗む、共同作業は簡単なものだけ行うで・・・・だんだん、皆も私も彼の隣に座ることを避けるようになりました。しかし、「Nobukoは僕のベストフレンドだ!僕のそばに来て!」と言い、憎めない人ですが、魂胆は見え透いています。

語学留学つれづれ 2.ホームステイ

さて、私は滞在期間中、ホームスティとアパートを半々にして暮らしています。

ホームスティは、朝夕2食付きで、寝具も用意され、洗濯もしてもらえますから、日常会話や生活、交通事情等を知るためにもホームスティは良いシステムであると思います。しかし、ホストファミリーがビジネスか、ボランティアかどちらかに徹している場合は良いのですが、中途半端な場合があり、当たり外れを覚悟しておく必要があります。私は、4回経験していますが、2年目のバンクーバーの時は、ホストマザーが、やや感情の起伏の激しい人で、その日の気分で、朝食を用意したり、しなかったり、夕食の時間も7時だったり、9時だったりと勉強にも影響する状況だったので、途中でアパートに替えた経験があります。学生アパートは、キッチン、リビングルームやバスルームは共用なので、汚かったり、夜遅くまで騒いだりと問題はありますが、自由は何物にも代えがたいものです。

今年のホームスティは、Ms Veronika(ヴエロニカ)のFlat(アパート)です。ヴエロニカは独身で、仕事の斡旋とエクササイズの会社を経営していますが、週に2日ほど出勤するのみで、殆ど家にいます。インテリアのセンスが抜群で、快適に暮らす工夫や料理に関し、学ぶところは大きいです。さぞ立派な母親に育てられたのかと思ったのですが、4歳の時に母親が亡くなり、父親が再婚せず6人の兄弟姉妹を育てたそうです。ですから全て独学で「私は15歳で家を出てから36年間、ひとりで学ばなければならなかった。」と言っています。

頭が良くて研究心旺盛ですが、その代わり、他人にも厳しく、私に関しては、英語の発音と言い回し、人の話をいい加減に(面倒くさいので分かったふりをしている)聞く・・・ことに関して、真剣に怒ります。しかし、私は日本人なので、正しい日本語を話せない場合は非難されて当然ですが、英語については、できないから学びに来ているのであって、そんなに厳しくしなくても良いと思う・・・・・のです。しかし、絶対、許してくれません。仕方がないので、拝聴することにしています。それ以外は、朝晩、私をダーリンと呼び、抱きしめてくれています。こんなヴェロニカですが、問題点が二つあって、一つ目は太り過ぎです。数年前、自転車事故で膝を手術し、金属が入っているため、気温の変化によって痛むのですが、それに加えて肥満なので、いつか歩けなくなると私は、確信(?)しています。私の前では、あまり食べませんが、パンや他の食品の減り具合を見るかぎり相当食べていると推測しています。二つ目は、食器を洗剤で洗った後、すすがないことです。水をふんだんに使う国は、日本だけだと言われますが、順応性に富んだ私でも、これだけは慣れることができず、自分のものはこっそりすすいでいます。

語学留学つれづれ 1.メルボルンについて

1月27日~3月17日まで、語学留学をしており、今年で4年目になりました。1年目はニュージーランドのクライストチャーチ、2年目はカナダのバンクーバー、3年目はマルタ共和国、そして今年はオーストラリアのメルボルンです。このため、「英語はペラペラですね?」と聞かれますが、残念なことに、覚えては忘れの繰り返しで、英語のスキルは極めて緩やかにアップしている状況です。

しかし、語学力はともかくとして、4年前の自分を振り返ってみると、外国で暮らす度胸や諸外国の人々への接し方、国民性等に関する理解などは、確実に変化してきていると自負しています。

昨年は、3年目の成果を検証するため、ローマ、ナポリ、ポンペイを一週間一人旅しました。そこで得たものは、「人間は、何歳になってもチャレンジをやめない限り成長する!!」という確信です。このことは、私にとって何より嬉しいことでした。

 

さて、メルボルン市は人口13万人の都市ですが、メルボルン都市区は452万人とシドニーに次ぐオーストラリア2番目の大都市です。街は碁盤の目に区画されており、トラムやバスが縦横に走り、世界で最も住みやすい都市と言われています。今は夏ですが、昨日35℃だったのに、今日は20℃と寒暖の差が激しく、最初は戸惑いましたが、考えようによっては、暑い日が続くより、涼しい日に一息つけるので、過ごしやすいとも言えます。難を言うと、物価が高く、ペットボトル500mlの水が2.5豪$(240円)、ジュースは、4.5豪$(430円)もします。交通に係る費用も高く、私は、毎日トラムで通学していますが、往復、約800円支払っています。

簡単にオーストラリアとメルボルンの歴史を紹介しますと、1770年4月29日にエンデバー号に乗ったキャップテンクックがオーストラリアに上陸、1785年に英政府はニューサウスウエールズ植民地(NSW) と名づけ、1788年1月26日初代総督アーサー・フィリップが流刑囚780人、海兵隊及びその家族1,200人を率いて上陸させたということで、1月26日はAustralia Day(建国記念日)として祝日になっています。1901年にオーストラリア連邦が成立し、1927年に首都がキャンベラに移転されるまでは、メルボルンが臨時首都だったことから、通りの名前や公園に英国の王族の名前がついていたり、建物が英国風であったりするなど、今なおヨーロッパの雰囲気が残されています。

メルボルンの人口が急速に拡大し、世界有数の都市になったのは、1851年にNSWで金が見つかったのがきっかけで、ゴールドラッシュが始まり、当時40万人だった人口が10年で115万に膨れ上がったという

ことです。その名残でしょうか、メルボルンは、銀行の街と言っても良いくらい、大銀行が多数あります。市民の身なりはセンスが良く、スマートでレベルの高さを感じます。特にPolite(礼儀正しい)の精神が行き渡っており、東京の地下鉄では、老人が立っている傍らで眠ったふりをして座っている人々を見かけますが、メルボルンでは、このような光景は全く、見られません。

どのような教育がされているのかと思っていましたが、今日、トラムに15人くらいの中学生と身なりのしっかりした男の先生が乗ってきました。先生は終始立ったまま、席が空いているときは「君、そこに座りなさい。」、高齢の方が乗ってくると即座に「席を替わりなさい。」と毅然とした態度で指導していました。日常的にこのような指導がされているのでしょう、文句を言ったり、指導に従わなかったりする生徒が一人もいないことにも感心しました。

学校給食の未来

『冷凍食品情報』が発行されました。
日本の学校給食制度は世界で最も優れた制度として注目されています。
しかし、それでも問題点はあります。名実ともに世界に冠たる学校給食にするために、弊社代表の田中より問題点をまとめ、提言をいたしました。

  1. 学校給食法が奨励法であることの問題点
  2. 調理委託が進んだことによる問題点
  3. おわりに

「シリーズ学校給食」は最終回です。
他にも役立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

『冷凍食品情報』 12 No.510

発 行 :一般社団法人日本冷凍食品協会

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2018年SARAYA手帳ができました!

昨年ご好評をいただきました、弊社代表田中延子企画のSARAYA手帳2018年版ができました。

小さな手帳ですが、子どもたちと栄養教諭、学校栄養職員、また学校給食関係者の皆様が健康で幸福で生き生きキラキラ輝いてほしいという願いが込められています。

また、学校給食関係者に役立つ情報も盛り込まれています。

 

SARAYA手帳に関するお問い合わせは、東京サラヤ株式会社またはサラヤ株式会社までお願いいたします。

 

企画:株式会社オフィス田中

発行:東京サラヤ株式会社、サラヤ株式会社

制作:学校食事研究会

デリバリー弁当問題はなぜ起こったか?

『冷凍食品情報』が発行されました。「シリーズ学校給食」のコーナーでは、最近問題になっている弁当方式のデリバリー給食について、弊社代表の田中が解説しています。

1.なぜ、学校給食未実施の中学校があるのか
2.なぜ、近年、中学校給食の実施率が向上しているのか
3.学校給食を始めるに当たり整備すること
4.デリバリー弁当給食の問題点について

他にも役立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

『冷凍食品情報』 11 No.509

発 行 :一般社団法人日本冷凍食品協会

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カンボジアからの視察を受け入れました

2017年9月25日、公益財団法人国際開発救援財団(FIDR)の招聘により、カンボジア教育省の担当官が来日し、田中延子(京都府立大学和食文化研究センター客員教授、淑徳大学看護栄養学部客員教授、株式会社オフィス田中代表取締役)及び弊社スタッフが同行して視察をサポートしました。

視察内容

6日間にわたって、東京都、埼玉県の小中学校、学校給食センター、学校給食歴史館、認定こども園、高校、大学、生産農家等を訪問しました。文部科学省では日本の健康教育、学校給食制度及び食に関する指導について説明を受けました。