語学留学つれづれ 2.ホームステイ

さて、私は滞在期間中、ホームスティとアパートを半々にして暮らしています。

ホームスティは、朝夕2食付きで、寝具も用意され、洗濯もしてもらえますから、日常会話や生活、交通事情等を知るためにもホームスティは良いシステムであると思います。しかし、ホストファミリーがビジネスか、ボランティアかどちらかに徹している場合は良いのですが、中途半端な場合があり、当たり外れを覚悟しておく必要があります。私は、4回経験していますが、2年目のバンクーバーの時は、ホストマザーが、やや感情の起伏の激しい人で、その日の気分で、朝食を用意したり、しなかったり、夕食の時間も7時だったり、9時だったりと勉強にも影響する状況だったので、途中でアパートに替えた経験があります。学生アパートは、キッチン、リビングルームやバスルームは共用なので、汚かったり、夜遅くまで騒いだりと問題はありますが、自由は何物にも代えがたいものです。

今年のホームスティは、Ms Veronika(ヴエロニカ)のFlat(アパート)です。ヴエロニカは独身で、仕事の斡旋とエクササイズの会社を経営していますが、週に2日ほど出勤するのみで、殆ど家にいます。インテリアのセンスが抜群で、快適に暮らす工夫や料理に関し、学ぶところは大きいです。さぞ立派な母親に育てられたのかと思ったのですが、4歳の時に母親が亡くなり、父親が再婚せず6人の兄弟姉妹を育てたそうです。ですから全て独学で「私は15歳で家を出てから36年間、ひとりで学ばなければならなかった。」と言っています。

頭が良くて研究心旺盛ですが、その代わり、他人にも厳しく、私に関しては、英語の発音と言い回し、人の話をいい加減に(面倒くさいので分かったふりをしている)聞く・・・ことに関して、真剣に怒ります。しかし、私は日本人なので、正しい日本語を話せない場合は非難されて当然ですが、英語については、できないから学びに来ているのであって、そんなに厳しくしなくても良いと思う・・・・・のです。しかし、絶対、許してくれません。仕方がないので、拝聴することにしています。それ以外は、朝晩、私をダーリンと呼び、抱きしめてくれています。こんなヴェロニカですが、問題点が二つあって、一つ目は太り過ぎです。数年前、自転車事故で膝を手術し、金属が入っているため、気温の変化によって痛むのですが、それに加えて肥満なので、いつか歩けなくなると私は、確信(?)しています。私の前では、あまり食べませんが、パンや他の食品の減り具合を見るかぎり相当食べていると推測しています。二つ目は、食器を洗剤で洗った後、すすがないことです。水をふんだんに使う国は、日本だけだと言われますが、順応性に富んだ私でも、これだけは慣れることができず、自分のものはこっそりすすいでいます。

語学留学つれづれ 1.メルボルンについて

1月27日~3月17日まで、語学留学をしており、今年で4年目になりました。1年目はニュージーランドのクライストチャーチ、2年目はカナダのバンクーバー、3年目はマルタ共和国、そして今年はオーストラリアのメルボルンです。このため、「英語はペラペラですね?」と聞かれますが、残念なことに、覚えては忘れの繰り返しで、英語のスキルは極めて緩やかにアップしている状況です。

しかし、語学力はともかくとして、4年前の自分を振り返ってみると、外国で暮らす度胸や諸外国の人々への接し方、国民性等に関する理解などは、確実に変化してきていると自負しています。

昨年は、3年目の成果を検証するため、ローマ、ナポリ、ポンペイを一週間一人旅しました。そこで得たものは、「人間は、何歳になってもチャレンジをやめない限り成長する!!」という確信です。このことは、私にとって何より嬉しいことでした。

 

さて、メルボルン市は人口13万人の都市ですが、メルボルン都市区は452万人とシドニーに次ぐオーストラリア2番目の大都市です。街は碁盤の目に区画されており、トラムやバスが縦横に走り、世界で最も住みやすい都市と言われています。今は夏ですが、昨日35℃だったのに、今日は20℃と寒暖の差が激しく、最初は戸惑いましたが、考えようによっては、暑い日が続くより、涼しい日に一息つけるので、過ごしやすいとも言えます。難を言うと、物価が高く、ペットボトル500mlの水が2.5豪$(240円)、ジュースは、4.5豪$(430円)もします。交通に係る費用も高く、私は、毎日トラムで通学していますが、往復、約800円支払っています。

簡単にオーストラリアとメルボルンの歴史を紹介しますと、1770年4月29日にエンデバー号に乗ったキャップテンクックがオーストラリアに上陸、1785年に英政府はニューサウスウエールズ植民地(NSW) と名づけ、1788年1月26日初代総督アーサー・フィリップが流刑囚780人、海兵隊及びその家族1,200人を率いて上陸させたということで、1月26日はAustralia Day(建国記念日)として祝日になっています。1901年にオーストラリア連邦が成立し、1927年に首都がキャンベラに移転されるまでは、メルボルンが臨時首都だったことから、通りの名前や公園に英国の王族の名前がついていたり、建物が英国風であったりするなど、今なおヨーロッパの雰囲気が残されています。

メルボルンの人口が急速に拡大し、世界有数の都市になったのは、1851年にNSWで金が見つかったのがきっかけで、ゴールドラッシュが始まり、当時40万人だった人口が10年で115万に膨れ上がったという

ことです。その名残でしょうか、メルボルンは、銀行の街と言っても良いくらい、大銀行が多数あります。市民の身なりはセンスが良く、スマートでレベルの高さを感じます。特にPolite(礼儀正しい)の精神が行き渡っており、東京の地下鉄では、老人が立っている傍らで眠ったふりをして座っている人々を見かけますが、メルボルンでは、このような光景は全く、見られません。

どのような教育がされているのかと思っていましたが、今日、トラムに15人くらいの中学生と身なりのしっかりした男の先生が乗ってきました。先生は終始立ったまま、席が空いているときは「君、そこに座りなさい。」、高齢の方が乗ってくると即座に「席を替わりなさい。」と毅然とした態度で指導していました。日常的にこのような指導がされているのでしょう、文句を言ったり、指導に従わなかったりする生徒が一人もいないことにも感心しました。

学校給食の未来

『冷凍食品情報』が発行されました。
日本の学校給食制度は世界で最も優れた制度として注目されています。
しかし、それでも問題点はあります。名実ともに世界に冠たる学校給食にするために、弊社代表の田中より問題点をまとめ、提言をいたしました。

  1. 学校給食法が奨励法であることの問題点
  2. 調理委託が進んだことによる問題点
  3. おわりに

「シリーズ学校給食」は最終回です。
他にも役立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

『冷凍食品情報』 12 No.510

発 行 :一般社団法人日本冷凍食品協会

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2018年SARAYA手帳ができました!

昨年ご好評をいただきました、弊社代表田中延子企画のSARAYA手帳2018年版ができました。

小さな手帳ですが、子どもたちと栄養教諭、学校栄養職員、また学校給食関係者の皆様が健康で幸福で生き生きキラキラ輝いてほしいという願いが込められています。

また、学校給食関係者に役立つ情報も盛り込まれています。

 

SARAYA手帳に関するお問い合わせは、東京サラヤ株式会社またはサラヤ株式会社までお願いいたします。

 

企画:株式会社オフィス田中

発行:東京サラヤ株式会社、サラヤ株式会社

制作:学校食事研究会

デリバリー弁当問題はなぜ起こったか?

『冷凍食品情報』が発行されました。「シリーズ学校給食」のコーナーでは、最近問題になっている弁当方式のデリバリー給食について、弊社代表の田中が解説しています。

1.なぜ、学校給食未実施の中学校があるのか
2.なぜ、近年、中学校給食の実施率が向上しているのか
3.学校給食を始めるに当たり整備すること
4.デリバリー弁当給食の問題点について

他にも役立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

『冷凍食品情報』 11 No.509

発 行 :一般社団法人日本冷凍食品協会

こちらから PDF

カンボジアからの視察を受け入れました

2017年9月25日、公益財団法人国際開発救援財団(FIDR)の招聘により、カンボジア教育省の担当官が来日し、田中延子(京都府立大学和食文化研究センター客員教授、淑徳大学看護栄養学部客員教授、株式会社オフィス田中代表取締役)及び弊社スタッフが同行して視察をサポートしました。

視察内容

6日間にわたって、東京都、埼玉県の小中学校、学校給食センター、学校給食歴史館、認定こども園、高校、大学、生産農家等を訪問しました。文部科学省では日本の健康教育、学校給食制度及び食に関する指導について説明を受けました。

『KEWPIE食だより』の「教えて!延子せんせい」で「豆の浸漬について」解説しています

『KEWPIE食だより』が発行されました。「教えて!延子せんせい」のコーナーでは、給食の悩みや疑問を田中延子が解決しています。今号の質問は「豆の浸漬について」です。学校給食は当日調理が基本になっています。当日の朝早くに大豆をお湯に入れて戻してもうまくいかない、というお悩みに回答しています。

他にも役立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。特集のテーマは「学ぼう!豆の世界『ようこそ豆の工場へ』」です。

『KEWPIE食だより』 Vol.5 (季刊)

発 行 :キューピー株式会社 フードサービス部 企画制作&編集:学校食事研究会
表紙 p1-2 p3-4 p5-6

 

フランスで行われた味覚教育セミナーに本山が参加しました

最近、子どもたちにさまざまな味覚教育が行われています。そもそも味覚教育とはどのようなものなのでしょうか?フランスの醸造学者、ジャック・ピュイゼ博士が1974年に提唱したことから、味覚教育は始まりました。ジャック・ピュイゼ博士が名誉会長を務める、子どものための味覚教育研究会(IDGE)主催の味覚教育セミナーに参加しました。

セミナーはフランス・ロワール地方の美しい街シノンで5日間に亘り行われました。
味覚教育の提唱者、ジャック・ピュイゼ博士から直接講義を受けることがこのセミナーの大きな目的です。

味覚教育では、子どもたちが五感(視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚)を使って食べ物を味わう力を育みます。味わうことによって、子どもは自分の身体、感覚と向き合います。感じた味わいは言葉を使って表現することが求められます。ほかの子どもの表現を聞くことによって、自分とは異なる感性をもった存在がいることに気づきます。同じものを食べても、自分と全く同じように他人が感じているわけではないのです。甘味や苦みを感じる力はそれぞれ異なりますし、香りから思い出されるものはそれぞれの体験と深く結びついているものです。こうした体験を重ねていくことで、異なる感性をもつ他人の存在を認め、他人とは異なる感性を持つ自分自身にも自信をもち、主体性をもって生き、人々と共生していくことができる。味覚教育は、よりよく生きる力を身につけることをも目指しているのです。

味覚教育を行う際に注意しなくてはならないことがあります。それは「教えない」こと。正確に言うと、「教えることはできない」のです。感覚を感じられるのは本人のみ。誰もその人の代わりに感じることはできません。人によって感じ方はそれぞれであり、その感覚はどれも正しいものなのです。正解を教えることに慣れてしまった先生方は、最初少し違和感を持たれるかもしれません。

味わうことによって、自分自身を理解し、尊重し、他人を尊重する。表現することで言葉(語彙)が豊かになり、コミュニケーション力も育つ。食べ物と向き合うことで、食べ物の来歴、産地や、風土や生産者、そして栄養についても考える。また、食べることに集中し、ゆっくり食べるようになる。人が食べているのを見て、苦手なものにも挑戦し、克服した事例もあるそうです。食事時間をしっかりとれるようにしてほしい、静かな環境で食べたいという要望が生徒からでたという報告もあるそうです。味覚教育が人々を魅了するのは、五感を使って味わうことがもたらす、二次的な効果の可能性にもあるのかもしれません。

 

子どものための味覚教育研究会(IDGE)のウェブサイト:http://idge.jp/

 

 

 

 

シノンはフランス中西部、ロワール地方にある美しい街です。

 

 

 

 

ワイン造りが盛んです。

 

 

 

 

食事も味覚教育を学ぶ場です。

 

 

 

 

熟成の進んだチーズとあまり進んでいないチーズ。

 

 

 

 

肉にいろいろな飲み物を合わせてみます。

 

 

 

 

ラディッシュにバターをつけると、味はどう変わるかな?